ジムニー<JB23W>に家庭用スピーカーユニット FOSTEX P1000K を取り付けてみた。
以前、ジムニー<JB23W>に社外品の2Wayスピーカーユニットを交換したが、思ったような音質の改善が得られないどころか、改悪した印象になった(過去記事:TS-F1040Sのレビュー~段ボールスピーカーで P1000K と周波数特性比較 参照)。
元の純正の10cmフルレンジスピーカーに戻そうと考えたが、中古で購入するのも馬鹿らしく思われ、新品の家庭用のフルレンジスピーカーユニットを取り付けられないものか試してみた。
目次
市販の車載スピーカーより圧倒的に安い P1000K のスペック
ネットで調べてみると、10cmコーン形フルレンジスピーカーユニットは2,000円前後で売られており、その中でベストセラーだったのがFOSTEX P1000Kだった。

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スペックをみると・・・
主な仕様
インピーダンス | 8Ω |
---|---|
最低共振周波数 | 82Hz |
再生周波数帯域 | fo~16kHz |
出力音圧レベル | 88dB/W(1m) |
入力 | 36W(Mus.) |
mo | 3.1g |
Qo | 0.53 |
実効振動半径(a) | 4.0cm |
マグネット質量 | 120g |
総質量 | 405g |
バッフル開口寸法 | Φ94mm |
最低周波数は82Hzで10cmスピーカーユニットとしては十分な性能。
かなり実測に近いスペックが記載されているとして好印象を抱いた。
値段も安いので失敗しても痛くないと考え、早速注文。

簡素な箱に入れられて送られてきました。

箱を開けると、スピーカーユニットと説明書が入ってました。
純正スピーカーのバッフル穴に固定するには、スピーカー固定穴の拡張が必要
当初、純正スピーカーのバッフル穴をそのまま利用して P1000K を固定しようとしました。
しかし P1000K のバッフル穴の径は5mmであり、純正のバッフル穴に固定するネジ径はM6(約6mm)であり、車体に穴を開けるかスピーカーのバッフル穴の拡張のどちらかが必要であった。

そこでホームセンターで鉄工用ドリルの先端を購入。

ホームセンターのサービスのおっちゃんに指導されながら、4か所の穴をドリルで拡げてみたが・・・
純正スピーカーのバッフル穴寸法より1cmほど短いため、片方のネジ穴でしか固定できない

上の写真のように純正のスピーカー取り付けの穴の間隔は12~13cmある(写真はTS-F1040S)。

一方、FOSTEXP1000Kの バッフル穴の対角線上寸法はΦ116mm と僅かに短い。折角P1000Kの取り付け穴を拡げたものの、片側の穴だけしかボルトで車体に固定できなかった。これでは、スピーカーの固定が甘くて大音量では音像がぼやける可能性がある(普通の音量で聴く分には問題のないレベルでした)。
インナーバッフルボード追加購入
仕方なく、スズキインナーバッフルボード JB23/33/43ジムニー Su-01 を Amazon にて3,000円で購入。


インナーバッフルの車体取り付け用の穴を塞がないようにP-1000Kを固定するには写真のような形しかありませんでした。結局2か所のみ木工用のネジでP-1000Kをバッフルに固定。少しバッフルにヒビが入りましたが割れることはありませんでした。インナーバッフルには配線除けの切り欠き(写真左上)があるのだが、そこにスピーカーの角がはみ出てしまった。
スピーカーケーブルをT型カプラに接続できるよう平型端子に加工

JB23Wのスピーカーケーブルの差込口はT型カプラであるため、写真のように平型端子付きスピーカーケーブル10cmを手作りした。
T型カプラを正面からみて"T"字にした時に上の横棒がマイナス、下の縦棒がプラスに接続。

車体にはホームセンターで購入したM6 25mmの六角ボルトで固定。

折角配線よけの切り欠きがあるのだが、そこにスピーカーの角がはみ出てしまい、蛇腹(黄矢印)に接触するが、辛うじて上下方向の純正ネジ(赤矢印)穴で固定できた。
折角配線よけの切り欠きがあるのだが、そこにスピーカーの角がはみ出てしまい、蛇腹(黄矢印)に接触するが、辛うじて上下方向の純正ネジ(赤矢印)穴で固定できた。
艶のある中高音と大音量での音割れが改善
インナーバッフルの効果なのかスピーカーユニットの性能なのか、大音量にしたときのびびり音が全く出なくなった!
そして女性ボーカルがとても聴きやすく、弦楽器も艶のある音色を奏でるようになった。明らかに純正スピーカーより素晴らしい音質。
ただし低音に関しては、締まった音質になったものの重低音は全く再生されず、10cmスピーカーの限界と思われた。
結論として、女性ボーカルや弦楽器などは美しく再生されますが、ロックやオーケストラ、ハウス系などの重低音や音場を再生するには、サブウーファーやリアへの家庭用スピーカーの追加(過去記事:家庭用オーディオスピーカーをリアスピーカーとして車載してみた)が必須でしょう。